特許権の取得に要する費用については、以下の記事で紹介した。
「特許を取得するには、どのくらい費用がかかるのか?」 これから特許出願を検討している人にとって、最も気になる点の一つが費用ではないだろうか...
ここでは、参考として商標登録にかかる費用について紹介する。
国内出願・登録時の費用
国内出願では、主に以下の費用が発生する。
- 特許庁へ支払う手数料
- 特許事務所へ支払う代理人費用(代理人に依頼する場合)
特許庁へ支払う手数料は、特許庁HPの産業財産権関係料金一覧に掲載されているが、金額は以下の通りである(2026年6月時点)。
登録料は一括納付(10年分)と分割納付(5年分)と選べ、一括納付の方が割安となる。
また、更新時の方が割高となる。
庁費用については、手続料金計算システムで簡単に計算できる。
代理人費用は、特許事務所や区分数によって異なるものの、出願手数料・登録手数料・成功報酬などを合わせて、おおむね2万円~20万円程度が目安となる。
整理すると、以下の通りである。
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 商標登録出願 | 3,400円+(区分数×8,600円) |
| 商標登録料(10年分) | 区分数×32,900円 |
| 更新登録料(10年分) | 区分数×43,600円 |
| 代理人手数料 | 20,000~200,000円 |
例えば3区分で10年間登録し、10年間更新登録するなら、かなりざっくりだが30~50万円程度の費用といったところか。
ご存じかと思うが、特許とは異なり、商標は更新登録料を支払い続ける限り半永久的に権利を維持することが可能である。
外国出願時の費用
外国出願の場合も、各国官庁へ支払う費用、現地代理人費用、日本の代理人費用がかかる。
特に、複数国へ個別に出願すると、それぞれの国で現地代理人が必要になるため、費用が高額になりやすい。
そこで、3か国以上への出願を予定している場合は、代理人費用を大きく抑えられるマドプロ(マドリッド協定議定書)による国際出願を検討するとよい。
マドプロ出願では、主に次の費用が発生する。
- 日本の特許庁に支払う手数料
- WIPOに支払う手数料
- 国毎の個別手数料(不要な国もある)
- 代理人に支払う費用
が発生する。
このうち、日本の特許庁およびWIPOに支払う手数料については特許庁HPで確認できる。
また、WIPOに支払う手数料および国毎の個別手数料は、WIPOのMadrid System Fee Culculatorを利用すると簡単に計算できる。
Madrid System Fee Calculator の使い方
- Madrid System Fee Calculator にアクセス
- 実行したい手続き(新規出願、事後指定、更新など)を選択
- 必要事項を入力
- 出願年
- 基礎となる本国官庁(日本の場合は日本国特許庁)
- 区分(クラス)数
- collective mark(団体商標)、certification mark(証明商標)または guarantee mark(保証商標)のいずれかの商標であれば、チェック
- 商標がカラーの場合はカラー手数料のオプションにチェック
- 指定国の選択
通常の商標であれば、団体商標・証明商標・保証商標の項目にチェックを入れる必要はない。
なお、日本の商標法では「guarantee mark」の制度は存在しないため、日本の出願人が該当するケースは基本的にない。
白黒商標であれば、カラー商標の項目も選択不要である。
計算結果は、最下部にスイスフラン(CHF)で表示される。